養育費は子どものためのお金です
養育費とは、子どもが健全な生活を送れるように養育するための費用のことです。未成熟な子どもは親が扶養する義務があるからでしょう。たとえ、離婚してもその子の親である事実は変わることはありません。子どもを扶養する義務があることは変わらず、直接育てない場合でも養育費を支払う必要があります。
養育費は子どものためのお金であり、生活費や学費として使うべきものです！
養育費はいつまでもらえる？
養育費の支払いは、子どもが成人するまで、と思われている方も多いと思いますが、養育費は子どもが成熟するまでに必要な費用のことですので、子どもが自立して経済的に独立するまで支払うことになります。もし、子どもが高校を卒業して仕事に就く場合には、それ以降は養育費の支払いは不要となるんです。
また、子どもが4年制大学に通う場合は、大学を卒業する歳（一般的には22歳の3月）までと両親の間で合意することもできます。
養育費に教育費は含まれるのか？
養育費算定表で算定される養育費には、食費や洋服代など衣食住に関する費用、医療費などのほか、公立学校の授業料や教材費といった最低限の教育費も含まれています。
基本的には養育費のほかに教育費を別途支払ってもらえるわけではありません。ただし、養育費に含まれる最低限の教育費以外の教育費（私立学校の費用等）については「特別出費」として追加で請求できることもあります。
養育費に含まれるもの
養育費に含まれるものは「子どもを養育するために必要となる経費」です。具体的には以下のような費用は養育費に含まれるものは以下のような費用です。
養育費に含まれる費用
- 衣食住に必要な経費
- 通常の教育費
- 医療費
- お小遣い、適度な遊興費
なお、養育費に含まれる通常の教育費とは、公立幼稚園～公立高校を卒業するまでに必要となる授業料や教科書代などを指します。
養育費に含まれないもの
養育費に含まれない費用
- 学校（私立・公立）の入学費用（学生服、通学かばん等）
- 修学旅行などの校外学習にかかる費用
- 私立の小学校・中学校・高校の入学金及び学費
- 大学・専門学校等の入学金及び学費
- 通学のための交通費・下宿にかかる家賃
- 習い事の費用や塾代・クラブ活動にかかる費用
これらの養育費に含まれない費用は「特別出費」といいます。なお、養育費は子供のためのものですので、監護親（子と一緒に生活する親）の生活費に充てるものではありませんので、監護親の生活費は、当然養育費には含まれません。
特別出費を請求する方法
養育費は、基本的に父母の話し合いで決定されるものです。したがって特別出費についても双方で協議する必要があります。特別出費についても養育費に含めて請求することを非監護親が合意すれば、支払いを受けることができます。
もし、父母が一対一で話し合うことが出来ない場合は、養育費請求調停を申し立て、話し合いを行う手続きもあります。ただし、当事者で話がまとまらない場合は、調停不成立となり自動的に審判に移行するため、審判においても、特別出費の請求が認められない可能性も十分あります。
養育費の取り決め当初には予測できなかった事情の変更があれば、特別出費を含め、養育費の増額が認められることもあります。
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